・髪が長かった頃「殺らなければ殺られる」ことを知らなかった時を思い出し無知だったと恥じるルーク。
ジェイドはどんな環境で育てばこの状況を知らずに済むというのかと驚きましたよと応じるが、PT以外の人々が、「自分もそうだった」「そういう人を見た」と口々に応える。
自分が殺そうとしなければ殺されないと思っていたし、殺さなければ殺されると分かっていなかった。
訓練を受けて戦場に立っても、攻撃命令が出ても、人を殺すのが恐くてわざと狙いを外したり、武器の整備や負傷者の看護の方に行って戦いを避けたり、隠れたり逃げたりして、攻撃し続けているのは一部だけになった、ということもあった、と。
戦場でも敵を殺すことを恐れて避ける兵士は良くいるのに、二十年以上も軍人をやっているジェイドが、どうして驚くのかと驚く人々。

南北戦争やWW1では自分が撃たなければ敵も撃たないだろうと思ったり、撃たれないためには撃たなければならないと分かっていない兵士がいて、そういう兵士に銃を持たせるのは非常に難しかったそうです。
そして殺さなければ殺される戦場で、敵を殺すことを避ける兵士も多くいたとか。


・軟禁に大人しく従って脱走しなかったのは甘えだったと後悔しているルークが逆行して、今度はちゃんと脱走して外の世界を知っておこうとする。
逆行ガイも賛同してルークとともに(今の二人にとっては)大したことのない警備を破り脱走する。
しかし第三王位継承者の行方不明は大騒ぎになりすぐに捜索の手が伸び連れ戻される。
ルークは軟禁状態に戻り、外から鍵のかかった部屋で屈強な監視がついて以前より状況は悪化。
公爵夫妻も責任を問われ、王命に逆らった平民としてガイと、連座してペールは処刑。
脱走しなかったのは甘えだと悔いたのは正しかったはずなのに、どうしてこんなことになったのだろう。
もしもあの頃に脱走していたら、同じようになっていたのだろうか。
なら脱走せずに軟禁に従うことが正しかったのだろうか。
何が正しいのか分からなくなり、閉じ込められたまま悩み続けるルーク。

あの頃のルークでは脱走する前に騎士に阻まれていたと思いますが、脱走を企てればもっと自由を奪われていたと思います。 屋敷の白光騎士は公爵の部下なので手は貸してくれないでしょうし、ガイはヴァンの回し者なので協力しない気がしますが、仮に協力したとしても王命による軟禁から脱出させれば国王への反逆罪とかでただの平民(小説に寄れば表向きはペールの親戚として潜入した)のガイは重罪でしょうし。


・預言をバチカル出立の時に詠まれた部分しか知らなかった捏造キムラスカ。
崩落とルーク、ナタリアの生死不明にどういうことだとモースを呼び出すと、モースは乳母を連れてきて預言に詠まれていたことだ、そしてナタリアは偽姫で陛下の本当の娘ではないのだから惜しむことはありませんというモース。
いきなり娘が偽物と言われても疑うインゴベルトに、乳母にすり替えの経緯を証言させる。
しかしその話に真ナタリアが生きていた、助かった可能性に気付いてインゴベルトは激怒。
お前が我が娘を殺したのかと詰め寄り、モースの否定も王女殺害犯の供述なんて信用できないと相手にしない。
それでも秘預言を盾に正当化するモースに預言へも怒りが沸き、「ナタリア」を17年前に殺害を謀り、今またルークとナタリアのアクゼリュス諸共の消滅を謀ったダアトに宣戦布告。

小説「真白の未来」の経緯なら王女すり替えの主犯はモースなので、すり替えを処罰するならモースが一番重罪なんですよね。
しかも真ナタリアの生死は不明なので王女殺害の疑いもありますから、ダアトの大詠師が王女を殺した疑いにもなります。
漫画で子供たちが次々と死んだ(世継ぎ争いに興じて毒殺・戦死・病死)ことを嘆く先帝にも「すべては預言のままに、次期皇帝の名も詠まれております」と言っているのですが、「真白の未来」を読むとピオニーの兄や姉の世継ぎ争いや死亡にも、モースや教団の関与がありそうに思えてきました。
マルクトでもマクガヴァン元帥が、神託の盾のせいでホド戦争の惨禍が拡大したように言ってましたしね。










                        
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